2011.05.26 Thursday
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源氏物語コミックアンソロジー
こちらは、光文社のコミックアンソロジーシリーズの中の1冊で、6名のマンガ家によるパロディになっています。
▼ラインナップ
藤壺・岡野史佳
夕顔・関根きよ
朧月夜・ふじくら真緒
六条御息所・やぎかつみ
紫の上・春野さく
明石の君・菊池久美子
で、結果から言うと、久しぶりにトンデモナイ本が出てしまったなぁ、という感じです。
これはパロディにしても、ちょっと酷いのでは?
参加している作家さんが悪い、と言ってるのではありません。
そもそも1人あたりに割り当てられたページ数が少なすぎるのです。
内容を掘り下げることもできず、それぞれが四苦八苦しながらとりあえず纏めた感が強い気がします。
話のメインテーマ部分のみを抜粋する形式のコミックであれば、1テーマ辺りのページ数が少なくても、要約本と同じノリで表現することができると思いますが、こちらは、原典から話を広げた形のパロディーなので、中途半端に広げた風呂敷を慌しく閉めた感があって、読んでいて苦しかったです。
どうせやるなら、もう少し1テーマあたりのページ数をしっかりとって、まとまりのあるものにして欲しかったです。
源氏十二宮絵巻
六道 慧
角川書店が出している子供向けレーベルの文庫で、ファンタージー風の物語り。いわゆるテーン向けライトノベルというやつです。
ストーリーは光源氏が脇役になっていて? 主人公は、光源氏の護衛を務める(笑)西洋占星術を操る陰陽師の『紅の君』・・・(汗)
源氏物語と陰陽師がミックスしてしまっているものとしては、富樫 倫太郎さんの「妖説 源氏物語」がありますが、そちらはいちよう薫君が主人公なので、光源氏が脇役になってしまっている本書とは、ちょっと趣が異なるけれど。
光源氏が脇役・・・・何度もくどく書きますが、光源氏が脇役なんです。
・・・・こんな状態で、源氏物語だと言ってしまって良いのだろうか?
まぁ、パロディなので、何でもあり?
気を取り直して。本書は、源氏の君が17歳の頃の時代設定になっており、原本でいうところの、雨夜の品定めだとか、空蝉だとか、源氏の君が遊びまくっている時期のストーリーが軸になっています。
・・・斬新ついでに(笑)
雨夜の品定めには、本書の主人公『紅の君』・・加世白瑛(かせのはくえい)も参加していて、殿上人の宿直の集まりに陰陽師が仲睦まじく参加しちゃってて良いのだろうか??という部分もあるのですが・・・。
又、主人公の「紅の君」は、今上帝の皇子である源氏の君の事を「ヒカル」などと呼び捨てにしてたりするのですが・・・。
本来なら、護衛してる相手・・・つまり身分から言ってもかなり上の相手なので、「我が君」だとか、役職名だとかで呼ぶべきで、「源氏の君」だとか「ひかるの君」などと呼ぶのも憚られるはずなのですが・・・。
と、まぁ。早い話。本書は源氏物語だと思って読まない方が良いです。
陰陽師ものの若年層向けファンタジーだと割り切って読めば楽しくサラリと読む事ができると思います。
律令制度の決まり事だとかをきっぱり無視し、平安時代風のファンタジーだと割り切ってしまえば、素敵なイラストもついているので、見た目にも楽しめます。
ちなみに、ストーリーそのものは、陰陽師も好きな私には中々面白かったです。文章が軽いので、1時間弱で一気に読めてしまいました。